wheat
パン食をやめなさい
Dr. ウィリアム・デイビス (Dr. William Davis) の発見について書きます。
注)
アメリカ人の多くは肥満や、その他の健康疾患を患っています。その原因のひとつは、極端な品種改良によるモンスター小麦であることにDr. デイビスは気付きました。小麦を除くダイエット(食事療法)により自分の診ている患者の多くは劇的に健康を回復しました。
Dr.デイビスの発見とそのメカニズムの説明は教育的で参考になると思います。
注意すべき点は、人はそれぞれ遺伝、食生活環境などが異なりますので受ける害の程度は一律に同じとはならないことをわきまえる必要があるという点だと思います。
それで、実害がそれほど深刻でない人に極端なダイエットを強いる必要はないと思います。
小麦を含め有害なものをどの程度食べたり飲んだりするかは、自分の健康を尺度に決めると良いと思います。
パンは美味しいですもんね。
でも、もしパンやビールなどの実害が深刻であるなら、健康のためにやめたほうが賢いと思います。
Dr. ウィリアム・デイビスはアメリカの心臓内科医で、パン、パスタなどの小麦製品の食事制限を課した患者の健康状態が劇的に改善されたことを目の当たりにして、現代の小麦の危険性について警告する「小麦腹」(Wheat Belly) と題する本を2011年に出版しました。
その本は、出版後1月も経たないうちにニューヨークタイムスのベストセラーとなり、瞬く間に全世界の人々の食生活に影響を与えるようになります。
Dr. デイビスによると、現代の小麦は、1950年代や60年代の小麦と異なり遺伝子操作で作られたフランケンシュタイン小麦 (Frankenwheat) であり、さらに小麦製品を食べたくなる渇望を生み出す麻薬作用があり、かつ体の正常な機能を阻害する有害な毒物です。
それで、世界最大の穀物生産企業のケロッグ (Kellogg's) は、1970年代以来はじめて売上げが大幅に落ち込みました。小麦を巡って世界的な紛争が生じています。
企業や体制側は、小麦と病気にかんするDr. デイビスの調査は因果関係が証明されない憶測であるとして宣伝しています。
CBC News
The War on Wheat - the fifth estate
一方、小麦をやめていろいろな病気から開放された人々は、ますます増加しており、全世界で大きな流れとなっています。
Dr. デイビスは、遺伝子組み換え食品 (GMO) 小麦について語っていますが、それは、繰り返される品種改良による小麦の遺伝子操作を含む広い意味合いで用いています。
遺伝子組み換え技術による品種改良も、従来の交配による品種改良も遺伝子操作に変わりありません。人が直接遺伝子を操作するか、既存種の交配による遺伝子操作かの違いでしかありません。
80年代から始まる遺伝子組み換えの前、科学者たちは、放射線や、毒物を盛んに用いて突然変異体 (mutant) などを生じさせ遺伝子を操作していました。その危険性は、80年代以降の遺伝子組み換え(GM)と何も変わりません。
Dr. デイビスの説明によると、数千もの交配や産業廃棄物の毒物アジ化ナトリウム (sodium azide) に種子をさらして突然変異体 (mutant) を作ることがなされたそうです。
William Davis - Wheat: The UNhealthy Whole Grain
- 1950年代-60年代は、品種改良によるハイブリッド新品種の開発がなされていました。放射線、化学物質(毒物)を用いて突然変異を起こさせて品種改良がなされています。
- 1980年代から遺伝子組み換え技術 (GM) による新品種の開発実験が始まっています。
遺伝子組み換えGM小麦は市場には出回っていないとはいえ、ときどき、モンサントの遺伝子組み換えGM小麦が小麦畑で発見されて、そのたび日本は輸入を禁止にしていますので、警戒は必要だと思います。
モンサントの遺伝子組み換えGM小麦は、モンサントのランドアップと呼ばれる除草剤に耐性をもつように遺伝子操作されている小麦のことだと思います。その他の目的で遺伝子組み換え実験をおこなっているとも考えられますので事態は深刻と思います。
遺伝子組み換え食品 (GMO) と同様、品種改良によるハイブリッド小麦の場合も問題があればその危険は侮れないと思います。
人々の健康を犠牲にして巨大な利益を優先する政府も企業は無責任で邪悪といえます。
日本は小麦の9割を輸入に依存し、主にアメリカの小麦を輸入しています。それで、小麦製品の大半は、輸入小麦か、輸入小麦と国内産小麦のブレンドといえます。
EUは、GMO食品やホルモン牛肉の輸入を認めていません。
小麦による奇妙な影響
小麦のエクソルフィン(脳内麻薬の一種)による食欲の再帰性、食欲増進、血糖値の大幅な変動、pHバランスの破壊、免疫反応疾患などがあります。
小麦のグルテンによる腸内疾患からはじまり、神経障害、糖尿病、心臓疾患、関節炎、奇妙な発疹、統合失調症などが引き起こされます。
小麦を断つと奇跡が起こる
Dr. デイビスの「小麦はたべるな!」と題する本にいろいろな例があげられています。
小麦により人々は食欲や衝動をコントロールできなくなって、ますますパンを買い求めるようになり肥満や不健康が続くことになります。
小麦の全粒粉パンは健康にいいと勧める人は、アルコール依存症の患者に「お酒1-2杯が悪くないら、9-10杯はもっといい」と言うようなものだそうです。
Dr. デイビスは米国ウィスコンシン州のミルウォーキーで予防循環器の医師をしています。
そこの人たちは、人種や性別、年齢に関係なくみんな太っています。
100kgを超える人たちがたくさん暮らしています。
アメリカ人が太る理由を、米国農務省は炭酸飲料の取りすぎ、ポテトチップスの食べすぎ、ビールの飲みすぎとしていますが、太っている人々は運動をし、全粒粉をたべ健康なダイエットに心がけている人たちで、その効果もなく太っています。
健康に留意し運動もしているのになぜ太るのでしょうか。
1985年、国立心肺血液研究所は、全米コレステロール教育プログラムを発表しました。そのスローガンは、「脂肪を減らし、コレステロールの摂取量を減らして、代わりに炭水化物のカロリー量を増やしましょう」でした。それで、そのときから小麦は国民的な健康の象徴となり、「健康な全粒粉をもっと食べましょう」キャンペーンに多くの食品産業が加わりました。
そして、小麦中心の朝食、昼食、夕食、軽食がアメリカの常識となります。
小麦中心のダイエットは、アメリカ農務省、全粒穀物協議会、全粒小麦協会、アメリカ栄養士会、アメリカ糖尿病協会、アメリカ心臓協会により支持されました。
1985年は、米国疾病予防管理センター (CDC) が体重の統計を取り始めた年でもあり、この年を境に肥満と糖尿病が爆発的に増えたことが記録されています。
食品の血糖インデックス
ブドウ糖を基準にある食品が血糖値をあげる度合いを血糖インデックスといいます。
血糖値を100上げるブドウ糖の血糖インデックスを100とすると、
全粒粉パンは、72
砂糖は、59
全粒粉パンは、砂糖よりも血糖値を上げやすいことが分かります。
糖尿病の患者は、血糖値を下げるために全粒粉パンを避けることは利にかなっているといえます。
Dr. デイビスは糖尿病の患者に小麦を使った食品を断つことを勧めました。
その結果、大半の患者たちの血糖値が正常に戻りました。
Dr. デイビスの試みは、その他の驚くべき良い結果を伴いました。
患者たちは、周期的に起きていた腹痛、下痢、何年も消えない発疹、関節の痛みがなくなったとか報告してきました。
糖尿病の悪影響が消えて活力がみなぎり、集中力も上がり、睡眠も深くなり、腸の活動も改善され、関節、肺が健康に戻りました。
小麦を断つダイエットの効果は、小麦を食べるのをやめるべき十分な裏づけとなりました。
さらに確信を強める出来事は、小麦をやめていた人たちが、小麦を食べたときに起こったことです。
プレッツェルなどの小麦でできたお菓子を1-2個口にしただけで、数分後に下痢をもようしたり、関節がはれ上がって痛み出したり、息切れが再発しました。
小麦を食べるとスイッチが入り、食べないとオフになる現象が何度も繰り返されました。
血糖値を下げるための単純な実験が、さまざまな健康問題の原因の究明へのつながって行きます。
品種改良ハイブリッド小麦
現代の小麦は、病原菌への耐性、日照りなどの天候への耐性、収穫量の増加のために品種改良によって造られたものです。
おかげで、小麦の収穫量は、100年前の10倍になっています。
人工的な品種改良により、2万5000種を超える品種が存在するようになりました。
それらの人工小麦は、人工的な酢酸塩肥料と有害生物防除を必要とする自然環境では生き残れない品種です。
現在世界中に供給されている人工的に品種改良された小麦は、その大半が国際トウモロコシ・コムギ改良センター (IMWIC) で開発された品種の子孫です。
メキシコにある国際トウモロコシ・コムギ改良センター (IMWIC) は、1943年にロックフェラー財団とメキシコ政府の協力の下で農業研究プログラムを開始しました。
このプログラムは世界的飢餓の削減という目標を掲げトウモロコシ、大豆、小麦の生産量を上げる緑の革命といわれました。
IMWICの研究により大量の窒素肥料を与えると小麦の先端に不釣合いなほど巨大な種子が実ることが分かりました。しかし、種子のある先端部が重いため茎が腰折れして収穫をのぞめませんでした。
この問題は、アメリカの農学者ノーマン・ボーローグ博士 (Norman Borlaug) が「奇跡の小麦」と後に呼ばれる、矮性(わいせい)小麦の開発に成功し解決されました。(矮性とは、正常なものに比べて1/2程度以下に草丈が短縮したもの)
奇跡の小麦は茎が太く短いため大きな種子を実らせても倒れません。
ノーマン・ボーローグ博士は、この業績で「緑の革命の父」と呼ばれています。
現在では、世界中の小麦品種はほぼ全面的に「奇跡の小麦」である矮性小麦となっています。
この「奇跡の小麦」は動物実験や人体への影響の検証なしに市場に流通しました。
植物遺伝学者たちにより立て続けの品種改良によりつくられたハイブリッド小麦は、ほんとうに人体に無害なのでしょうか。遺伝子組み換え食品 (GMO) でさえなければ何でもOKといえますか。
この極端な品種改良をどう評価するかは個人の問題となります。
糖尿病などの病気の人の多くが、小麦を断つことにより健康を取り戻している事実は無視できないと思います。
農業科学者たちは、交配による品種改良による新品種の小麦は、やはり小麦であり問題はないといいました。
遺伝子組み換えGM小麦も、やはり小麦のままですが、問題ありませんか。
農家学者たちは、新品種のグルテンの含有量とその構造の変化、酵素やたんぱく質の変化、その影響、各種の植物病害に対する感受性や抵抗性、それらが引き起こす結果などを検証することなく市場に流通させました。
交配するそれぞれの親品種のたんぱく質と新品種のたんぱく質は全く同じではありません。
特に、小麦のたんぱく質のグルテンは交配により大幅に構造が変化します。
ある交配実験では、2つの親品種には存在しない14種もの新しいたんぱく質グルテンが新品種に見つかっています。
ハイブリッド小麦はセリアック病に関連するグルテン遺伝子が多いことも分かっています。
品種改良であれば、悪影響はないとする見方は問題だと思います。
品種改良により自然界では存在しない闘争心の強いキチガイ犬を作ることができます。
品種改良により自然界ではありえない毒をつくり出すこともできます。
緑の革命の本質
Dr. デイビスの検証実験
Dr. デイビスは、現代のハイブリッド小麦と生来の小麦のを用いて人体実験をおこない、その違いを確認しました。
水とイーストだけで生来の小麦とハイブリッド小麦でパンをつくり、そのでき方を比較しました。
生来の小麦粉とハイブリッド小麦は見た目は同じです。
水とイーストを加えると違いが生じます。
生来の小麦の薄茶色のパン生地はあまり伸びず、手にくっつき丸めにくく、ハイブリッド小麦のように成形しやすくありません。
パン生地の匂いも生来の小麦は強くハイブリッド小麦ははっきりしません。
発酵も生来の小麦は、2倍に膨らむハイブリッド小麦よりずっと小さくなります。
できあがったパンの味も異なり、生来の小麦の味は木の実のような味で渋い後味が残ります。
食べた後の反応は、生来の小麦の場合、血糖値が26mg/㎗(30%up) 上がるのに対し、ハイブリッド小麦は83mg/㎗(100%up)上がりました。
パンアレルギーのDr. デイビスの場合、生来の小麦のはなんの問題もありませんでしたが、ハイブリッド小麦は食べた後不快感を誘発しました。
品種改良による食物でも違いは歴然としていました。
1980年代以降は、遺伝子組み換え (GM) による病害耐性、殺虫剤耐性、環境耐性をもつ新品種の開発がなされています。遺伝子組み換えを始めた初期は動物実験も人体の安全性テストもなされていませんでした。これまでの無害な品種改良技術と考えられていたからです。
今では、人々は遺伝子操作の影響に深刻な疑問を持つようになっています。
では、これまで無害と思われてきた品種改良技術は本当に無害なのでしょうか。
交配技術 は遺伝子組み換え技術ほどの精度はありませんが、目的の効果とは異なる遺伝子のスイッチを"On"にしたり"Off"にしたりする可能性があります。
有害な影響を及ぼしかねない小麦の変容は、過去50年間に、安全テストを一度もおこなわずなされた何千種もの品種の改良の招いた結果です。
ハイブリッド小麦のスーパー糖質
小麦に含まれるアミロペクチンAは劇的に血糖値を上げるスーパー糖質です。
アミロペクチンAのせいで、小麦は、インゲン豆やポテトチップスより血糖値を上げます。
アミロペクチンAは非常に消化されやすい炭水化物で他の炭水化物よりもずっと効率的に血糖に変換される構造をもつスーパー糖質といえます。
ですから、全粒粉のほうが砂糖より血糖値を上げます。
精白パンの血糖インデックス (GI) は69
全粒パンのGIは、72
砂糖のGIは、59
小麦製品による血糖値の上昇は、ほとんどが急激ですが、中にはデュラム小麦でできたパスタのように2時間後から血糖値が上がりその後4-6時間、高い血糖値を維持するものあります。
血糖値が上昇するとインシュリンが分泌され糖を脂肪に変えて体の細胞に取り込みます。
小麦を食べるとインシュリンの分泌量が高まり、おなかの周りに蓄積される脂肪も増えます。
- パンを食べる
- アミロペクチンAが消化されてブドウ糖になり血糖値が上昇する
- インシュリンが分泌されてブドウ糖を脂肪に変えて細胞に蓄える
- おなかの周りの脂肪層が厚くなる
男性の場合、小麦腹の脂肪層が大きくなると、そこから女性ホルモンのエストロゲンが分泌されて胸が膨らみます。
ブドウ糖 ⇒ インシュリン ⇒ 脂肪の連鎖 ⇒ 体の不調
グルテンについて
グルテンは、小麦の種子の発芽に必要な炭素や窒素を保存するたんぱく質です。
グルテンは小麦の品種により構造が大きく異なります。
14本の染色体をもつ「ひと粒小麦」には、Aゲノム(遺伝子の集合)が含まれます。
28本の染色体をもつ「ふた粒小麦」は、AゲノムにBゲノムが追加されています。
42本の染色体をもつ「パン小麦」は、Aゲノム、BゲノムにDゲノムが追加されて、グルテンの種類が最多となっています。
過去50年間に行われた品種交配によって、主にDゲノムにあらゆる種類の変更が加えられ「現代のおいしいパン」ができています。
Dゲノムは小麦の摂取による奇妙な現象の根源である可能性があります。
グルテン以外にも、アルブミン、プロラミン、グロブリンなどの非グルテンたんぱく質、セルラーゼ、グルコアミラーゼ、キシラーゼなどの菌体酵素なども追加され加工しやすくおいしい「パン小麦」が作られています。
小麦は、遺伝子コードによって大幅に異なる性質を持つ、生化学的に独特な化合物の複雑な集合体です。
小麦は麻薬
統合失調症患者の脳と小麦が与える影響をはじめて正式に関連付けた研究は、精神科医の「F・カーティス・ドーハン」が始めました。
ドーハン博士の調査は、ヨーロッパからニューギニアにまで及んでいます。
まず、第二次世界大戦中とその後の食糧事情と統合失調症患者の関係を示す統計が取られました。
フィンランド、ノルウェー、スウェーデン、カナダ、アメリカの統合失調症患者の数は、パンの入手が困難だった第二次世界大戦中よりパンの消費が回復した戦後に増加しました。
ニューギニアでは、西洋人がパン食を導入する以前は住民6万3000人のうち統合失調症患者は2人でしたが、小麦製品を消費するようになってからその数は65倍となっています。
1960年代に、フィラデルフィア退役軍人病院のドーハン博士のグループは、統合失調患者の食事から小麦製品を除きました。その結果は、小麦を抜いて4週間たつと統合失調症の特徴的な症状が明らかに改善しました。幻聴、妄想がへり、現実逃避も少なくなりました。そこで、再び患者の食事に小麦食品を入れると、たちまち症状が元に戻りました。再度、小麦を抜くと症状は改善し、小麦を入れると悪化が見られました。
イギリスのシェフィールド大学でも同様の実験結果を得ています。食事から小麦を除去することで統合失調症が寛解した報告もあります。
デューク大学の医師は、53年間にわたり妄想や幻覚に悩まされ、自殺未遂を何度も経験していた70歳の女性は、8日間小麦を除去して精神疾患と自殺願望から開放されたと報告しています。
小麦のグルテンは、統合失調症の症状の悪化と関っていると判断できます。
国立衛生研究所 (NIH) のクリスティン・ジオドロ博士グループは、小麦の主要たんぱく質であるグルテンの体内での反応を追跡しました。
まず、グルテンは胃液の消化酵素のペプシンと胃酸でポリペプチド混合物に分解されます。
主なポリペプチドを分離して実験用ラットに投与すると、このポリペプチドは血液と脳とを隔てている血液脳関門というバリアーを通過しました。
その後、脳に入り込んだ小麦ポリペプチドは脳のモルヒネ受容体と結びつきました。
ジオドロ博士のグループはこのポリペプチドを外因性モルヒネ様化合物 (exogenous morph like compound) 、略して「エクソルフィン」と呼びました。
また、血液脳関門を通過する主なポリペプチドを「グルテオモルフィン」と名づけました。
小麦のたんぱく質派生の麻薬は、幻聴や幻覚を悪化させると推察できます。
この仮説を裏付けるように、グルテン由来のポリペプチドの脳への作用は、ナロキソンという抗麻薬剤(オピオイド拮抗薬)の投与によって遮断されます。
実験用動物にナロキソンを投与すると、小麦のエクソルフィンと脳のモルヒネ受容体との結びつきが遮断されます。
つまり、幻聴や幻覚などの麻薬の作用が止みます。
小麦は消化されてモルヒネ様化合物を生じ、脳の麻薬受容体と結合し麻薬のように作用することが分かります。
統合失調症の患者でない正常な人がナロキソンを飲むとどうなるでしょうか。
サウスカロライナ医科大学の研究では、普段小麦を食べている人にナロキソンを投与したところ、食事の摂取量が減りました。
小麦には、また食べたいという欲求を維持する力があります。
小麦は、最強の食欲増進剤です。
それで、小麦を断てば不必要な欲求から解消されるでしょう。
パンの好きな人は、食欲を抑えられなくなります。
夜になると食べたくなり、夕食後、寝るまで何かを食べ続けたりしたりします。
小麦は、ますます食べたくする麻薬のような惑溺性があります。
グルテン由来のエクソルフィンは、麻薬のように多幸感、常用癖が伴い、ますます食べたくする力があります。
小麦により、インスリン反応による満腹感と空腹感のサイクルが誘発され、多幸感と禁断症状が繰り返され、神経機能が麻痺して中毒作用が生じ、さらに食べ続け脂肪沈着が続きます。
小麦を完全に断てば、異常食欲から開放され脂肪がとれ体調が本来の調子を回復し健康になるでしょう。
小麦がもたらす深刻な健康被害
小麦のグルテンによる血糖値の上昇、インシュリンの増加、脂肪の蓄積、ますます食べたくなるという負のサイクルは、単におなかの周りが太るだけの話ではありません。それは、やがて内臓脂肪を増やすことになります。肝臓、腎臓、すい臓、大腸、小腸、心臓などが脂肪で肥大します。
これらの内臓脂肪は炎症シグナルを発し認知症、リュウマチ関節炎、結腸癌などを誘発します。
また、血糖値の上昇に対してインスリンを生産するすい臓の機能が追いつかなくなると糖尿病を発症します。
一旦、精巧な体のバランスが崩れると悪循環が加速し、さらに深刻な事態を招きます。
そのサイクルの発端は遺伝子操作により流通しているフランケン小麦です。
陰謀か
ここまで事実が明らかになると、背後に人為的な意図を感じざる得ません。
Dr. デイビスは、次のように書いています。
実際、アメリカ人の食生活に小麦が蔓延したことで、食品産業や製薬会社が信じられないほど大もうけしたことを見ると、この最悪の事態は人為的なものではないかと疑いたくさえなります。ある権力者グループが、資本主義の権化とも呼ばれる億万長者の実業家の会合を1955年当たりに開き、収穫量の多い低コスト矮性小麦を大量生産する計画を立て、「健康的な全粒穀物」を勧める政府認定機関の勧告を発表することを企て、何千億ドルもの小麦加工食品の販売攻勢をたくらむ大手食品メーカーの先頭に立ったのでしょうか?
世界的な企業談合(カルテル)の存在を考えると、消費者が強力なリピーターになるように意図的に小麦の品種改良がなされたと思います。
国際企業談合の他の例を挙げると、電気メーカーは蛍光灯の寿命を10,000時間と決めて販売してきました。
蛍光灯や白熱球の寿命は本当は存在しません。
電化製品は、販売が続くように意図的に寿命が決められ壊れるように造られています。
さらなる症例や解説は、Dr. デイビスの本をお読みください。
小麦は食べるな! Wheat Belly